求人広告とは
求人広告とはどのようなものなのかというと、従業員募集の広告のことを求人広告といいます。主に新聞・折込チラシ・求人情報誌などの紙メディアが使われることが多いのが、広告手段として記録性や情報量という点から特徴としてあげられます。求人広告の場合、放送メディアではほとんど行われていません。近年ではインターネットのウェブサイトで求人を載せることも多いようです。
それぞれ求人広告に利用される各種メディアには特色があるようです。皆さんが普段読んでいる一般新聞は、よく求人広告として利用されるメディアです。その魅力は、インターネットやフリーペーパーと違い、求人に関する掲載内容の一覧性があることです。求人の詳細については自社ウェブサイトを参照させたりして、細かく補足している場合も多いようです。
スポーツ新聞にも求人広告が掲載されています。スポーツ新聞では、一般紙とは対照的に、三行広告による求人広告が多く見受けられます。掲載のスペースが限られているので、意味を知らない人が読むと、用語の省略が多いため分かりにくいことがあるといいます。
多く見られる求人メディアとして、新聞折込もあげられます。パート・アルバイト・正社員の募集など多くの求人広告を掲載しているのが特徴で、一般紙に折り込まれる求人広告です。各社から発行されている、求人情報誌というものも、店頭で販売されています。書店やコンビニなどで、アルバイトや正社員の募集が載っている求人情報誌を買うことはできますし、無料で店頭に設置されたラックから配布されているものもあるようです。
求人広告はインターネットでも見ることができ、これはとても仕事探しに便利なメディアだといえます。最新の求人情報が掲載される求人サイトには、他の求人広告にはない便利な機能として、職種や勤務地などの条件で検索できるというものがあります。
求人広告の注意点
いくつか、求人広告を見るときに注意していただきたい点があるのでご紹介します。さまざまな労働基準法に関するトラブルの中でも、比較的よくあるのは求人広告の内容と実際の仕事や待遇が違うという問題です。
求人広告に月給30万円と書いてあった場合、求職者は当然その会社に就職すれば、それだけの給料がもらえるものと期待してしまうでしょう。事実として求人広告の内容は、あくまでも見込みだということがあることをきちんと理解しておきましょう。
正確な給与の金額が計算できないのは、求人企業側としても、これから採用する人がどんな経験をしてきて、どんな仕事ができそうかなど、採用予定の人材についてある程度のことが分からないと無理もないといえるのです。
仕事内容に関しても、求職者の経験や能力によって任せられる仕事は変わってきます。それによっても給与に差が出てきます。採用基準に求職者の能力が満たなくても、今まで未経験の仕事に就く時に、意欲と将来性に期待して採用してくれるということもあるといえます。経験を積むまでの間は、ある程度キャリアのある他の人より給料が安くても、お互いの同意があれば不当な採用条件だとは言えません。
でも、どんなにそれが見込みだからといって、何でも求人広告に書いても良いというわけではないでしょう。大切なのは、求人広告に表示されている内容について納得できないことや、わからない点があれば、質問しておくことです。求人広告を見ての就職活動に失敗しないためには、それが必要なことではないでしょうか。
求人広告の掲載内容について
紙面に「月収30万円以上可能」などと記載している求人広告がよくありますが、実際にそうなのでしょうか。給与が歩合制で、誰も達成しえないような理論上の金額が掲載されている場合も、求人広告の中にはあるといいます。必ず疑問に思ったことは、事前に確認しておくことが重要です。
求職者にしてみれば、求人広告に表示されている給与が事実と異なっているなんて、とても迷惑なことですね。実際に面接や就職試験に行って、そのような求人企業に出会ってしまった場合は、求人広告を出している広告会社にすぐに苦情を言っておきましょう。
広告会社も信用問題に関わりますから、調査を行って、必要があれば以後の求人広告の修正や中止を検討してくれるはずです。採用が決まり、雇用契約をして仕事を始めてしまうと、労働条件に不満があってもまたすぐに辞めるということはなかなできないものです。求人広告を見て面接に行く時は、必ず労働条件を確認しましょう。
なかなか給与のことを、求職者の立場から言い出しにくいかもしれません。しかし採用後のトラブルがないようにするには、気になる点をきちんと解決しておいたほうが良いでしょう。
面接後に採用通知をもらったら、必ず契約書などで確認することも不可欠です。雇用契約の前ならいつでも断ることは可能ですし、細かいことを尋ねて採用担当者が嫌な顔をするような求人企業なら、就職を考え直すべきかもしれません。
もともと企業としての体質や考え方自体に、求人広告とは差がありすぎる内容の労働条件を出すような求人企業の場合は問題があることも考えられるのです。採用される側なので、就職者は弱い立場だと思うかも知れませんが、強気になって、求人広告をもとに会社を面接するつもりで臨むことも重要だといえます。